なんでもだいすきさん

ぜったいはぜったいないことがぜったい

これはリアコなんかじゃない

 

 

 

新年1発目からなんやねんって感じなんですけど、自分の中で1つ腑に落ちる考えが生まれたので、備忘録として書き留めておきます。

 

先に申し上げておきます。これからの話は、本気でステージの上で輝く人達に恋をしている人のことは含めていません。そういった方々がいることもわかっていますし、否定する気もありません。これは私個人の、私の、私による、私のためのリアコ論。

 

 

 

私はリアコじゃありません。リアコじゃないけど、リアコです。矛盾しているけど、この2つはきっと割り切れるほど相反するものでもない気がする。

 

絶対に付き合えるわけないということは分かっているし、本気で恋している訳でもないのです。だけど、アイドルに恋している自分に恋してるところがあって、つまり、本気の恋愛対象としてみているわけじゃないけど、もしかしたら付き合えるかもしれない、もし付き合ったら、って考えているその気持ちに恋してるんですよね。

 

例えば、みんな困った時とかに「神さま」にお願いすると思うんですけど、たぶん私たちの中に普段から特定の神様を信仰していて、本気で神様の救済を信じている人ってほとんどいないですよね。けど、神さまの存在は否定したくないじゃないですか。本気で神様が助けてくれるとは思ってないけど、神様にすがってる自分を認めてあげることで、困ってるときにちょっと気が楽になる。たぶんリアコってそういうものなんじゃないかなって思うんですよ。

 

リアルに恋人になれるとは思ってないけど、かといってその可能性を完全に否定もしたくない。それに、たぶんアイドルに対してときめく時のときめきって、本当に恋してる時のときめきと同じだと思う。人間ってそんなに器用じゃないから、ときめきをそんなに使い分けられない。だって、吊り橋の上のドキドキと、恋のドキドキ勘違いするくらいなんだよ?そりゃアイドルにするドキドキは本当に恋したドキドキと同じに決まってるよ。

 

で、そんなドキドキを積み重ねたら人間嫌でも恋しちゃう。それが自然の常。だって一回二回じゃない、何回も、何十回もドキドキしてときめいて、これが恋にならない方がおかしい。

 

だからアイドルに熱愛が出たらザワザワしちゃう。別に本当に付き合えるとも、付き合いたいとも思ってないけど、自分の中で仮想彼氏としてアイドルを召喚するときにその女のことがチラチラしちゃうから。

あと、アイドルが幸せになることについては全く反対しないし、いつも幸せをくれている分幸せになってほしいって心から思うんだけど、この世には私の大好きな彼の、私の絶対に手に入らない彼女という名前を手に入れられる人もいるんだよなぁって、嫉妬とかじゃなくて、その、世界があからさまに違った事をまざまざと見せつけられる感じがして、切ない。

 

私だって付き合えるなら推しと付き合いたい!顔が全人類で一番好きで、性格も声も背格好もぜんぶぜーーんぶ大好きだもん、推しを超える男なんてこの世にいないと思うもん。

 

けど何度も声を大にして言うけど、本当に付き合えるとは思ってない。もっと言えばもし本当に付き合えたとしても、付き合いたくはない。夢は夢だから綺麗なのであって、憧れは手に入らないから憧れなのです。そんなことはよーーく分かってる。

 

だから、結局リアコじゃないかどうかって、諦めがどこまでついてるか、が問題な気がするんですよね。恋を諦められない人は結果としてリアコになっちゃうし、ときめきを感じながらも恋をしてもどうしようもないって割り切っている人はリアコじゃないってことになる。

 

これ、不倫に似てる。結婚してたら結婚相手の他に恋愛関係になったらいけないの分かってるけど、たぶん生きてたら一回くらい永遠を誓った相手以外にときめくこと、あると思うんです。そこでそのときめきを諦められない人は不倫しちゃうし、もう無理だって割り切った人は不倫しない。リアコってそういう、自分の中の気持ちの整理をいかにつけるかってとこに焦点がある気がする。

 

 

 

さて、ここで私がよく言う「彼氏ほしい」について考えてみたいのですが、ここでの彼氏ほしいは恐らく、この字面通りの意味を持っていないんですね。一般的な字面通りの意味、つまり幸せになりたいから、リア充になりたいから彼氏が欲しい訳でも、誰か特定の人に愛されたい訳でも無いんですよ、私の彼氏ほしいって。

 

私よく「彼氏ほしい」って言うんですけど、たぶんこれ、アイドルから逃げたいんですよね。アイドルのことが嫌いだから逃げたいんじゃなくて、アイドルのことが好きすぎる状態になる前に逃げたい、みたいな。のめり込む前にやめたい、っていう自己防衛本能みたいなのが働いてる。

喪女のまま生きてきて、日々の生活でときめきをくれるのがアイドルだけで、アイドルがいなかったらときめかなくなる自分が怖いんですよね。アイドル以外でときめきたい。アイドルに首ったけにならなくても、ときめけるようになりたい。アイドルがいなくても心が満たされるようになりたいっていうか、心を満たしてくれるもののうちアイドルの比重が大きすぎて、その比重を少し軽くしたい。

 

ん〜〜なんていうか、このまま依存しちゃいそうなのが怖くて、本当はもう少し程よい距離を置けるようになりたい。

このままアイドルからしかときめかない生活をしていたら、現実世界でもっとときめかなくなる気がする。濃い味ばっか食べてたら薄味じゃ満足できなくなるみたいな、そういうやつ。

そういう意味で、彼氏が欲しいんですよね。だから結局、アイドルありきで彼氏云々言っちゃってて、それもまたよくないなぁなんて思うわけです。

 

 

こういうめんどくさい女の感情ばっか持ちながらオタクしてるわけじゃないんです。むしろ親みたいな気持ちで、純粋に顔のいい男の子達を見る事を楽しんでる部分の方が多いんですけど、やっぱり私も女な訳で、こういう嫌な感じになっちゃうこともある。

 

私も、アイドルも、まだ若いってのも要因としては大きいと思うんです。もっと自分も対象も歳を重ねたらまた違う世界がやってくるんだろうけど。私も対象も、同世代でまだまだ若いから、余計にそういうの、思い易くなってるっていうのはあると思います。

 

異性を対象にするっていうのは難しい。本能的に恋い慕ってしまうところがあるので。結局自分で割り切ってるかどうかだから、私の言う“リアコじゃない”は、もしかしたら自分にかけてる暗示なのかもしれないですね。だけど、この暗示を解く訳にはいかないのです。例えこれが暗示だと分かっていても、私はまた暗示をかけるのです。何故なら、それが唯一、私がリアコじゃなくなることが出来る方法だからです。

だからまた私は、リアコだけどリアコじゃないって、矛盾する一文を呟くのです。

 

アイドルオタクとは、こういうめんどくさい生き物なのです。ごめんね。君を応援する気持ちに偽りはないので、勝手にセンチメンタルになることを許してください。

 

そろそろ、普通に恋がしたいなと思う、寒い日の夜なのでした。